中晩柑の冬ごもり。

中晩柑の冬ごもり。

2013年12月26日


袋掛け

きらびやかなイルミネーションも、腕組み歩くカップルも、サンタもトナカイも、クリスマスソングさえ聞こえない畑の中からこんにちは(^o^)丿

今冬は強い寒波がやってくるそうですが、そういえば2013年も最初から大雪が降ったりして相当寒かったような気もしていますが、今シーズンはもっと寒いのやそうですな。

温暖化というのは冬が暖かくなるわけではなく、夏がさらに暑くなっていくということらしく、冬は冬でなおさら寒くなって、ヨーロッパ方面ではプチ氷河期に向かっているのではないのかという予測を立てている学者さんもおられるようです。

四季の気温の振れ幅が大きくなっていくというのは、いったいどういうことになっていくことなのか想像もつかないですが、とりあえずみかんや農作物にとっては厳しい環境になっていくのは間違いないようです。  

つらつらとそんなことを考えつつ、毎冬恒例の中晩柑の袋掛け作業の真っ最中です。 中晩柑というのは温州みかん以外の柑橘を総称して呼んでいる名前で、雑柑などと言ったりもします。

代表的なところでは「不知火(デコポン)」や「セミノール」「せとか」などで、春先まで樹上で成らせておくものも多く、越冬対策が必要になってきます。 基本的に柑橘類というのは寒さに弱い温帯植物で、温暖な気候の熊野地方などはとても良い環境なのですが、 そんな熊野でも雪は降ります(年に2.3回で積もりはしませんが) 氷も張ります(年に2.3回で下敷きほどの厚さですが) ということで外気に直接触れないように袋を被せて冬を越します。

通常は専用の果実袋という2重の紙に防水コーティングをした袋を被せていくのですが、上の写真を見ると新聞紙に見えます。

はい正解です!新聞紙です。

昔、経費をかけないで袋掛けする方法を探していた父が良い方法を見つけてしまったようです。
4つ切りにした新聞紙を折って果実にくるんでホッチキスで止めるという、
経費がかからない半面、難解で回収と処理に手間取るめんどくさい方法です。

でも親父のアイデンティティーです。絶対譲りません。しかたなしに付き合ってやっているうちに、包むのが上手になってしまいました ^^;

袋掛け もうひとつの理由。

それがこれ。 2013.12.26デコ2

ヨドリやメジロなどの鳥による食害です。 果実の色が判るらしく、このオレンジ色を隠しておかないと全部食べられてしまいます。

園地をネットで囲ってしまう方法もあるのですが、経費と補修などの手間がかかることと、防寒対策も兼用となると、ひとつひとつ袋掛けをするのが最善のようです。

作業や収穫などに追われて時期が遅れたりしている間に、他の生産者さんのところの袋掛けがすでに終わっていたりすると、そこらじゅうから大挙してやってきます。

おいしそうのものから順に手当たり次第です。ちょっとつついただけで放ってあるのなんかを見たら 「ちゃんと全部食えや!!」 とかなります。

せっかく大事に作ってきたものを台無しにされる腹立たしさはありますが、どうしようもないことはどうしようもないとあきらめる寛容さを身に付けると、農業はとっても気楽です(^_^.)

     

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