2015年2月17日(火)
この剪定についてはすでに3回目ながら、能書きばかりでいっこうに具体的な手順について語らず、そもそもこんな地味な作業の解説をしたところで誰の興味を引くのか分からないのですが、故なきわけではないのです。
実はこの「剪定」という作業、地味なうえに非常に時間のかかる仕事でして、うちの90aほどの小さな畑でも、約3ヶ月近くの時間を要します。
もちろん施肥や、もう少し暖かくなってくると防除などの作業を合間に挟みますが、基本的にダラダラと同じ作業が続きます。
そうすると、このブログのネタに苦労するわけで、・・・
引き延ばし作戦です!(キッパリ!!)
ああ~!チャンネルはそのままでぇ~ (*゚д゚)ノ
本題に入ります。
前々回のエントリー「剪定作業が始まりました。」で書きましたが、着果と新梢のバランスを取り、毎年同じ収穫量になるように枝を整えるのが剪定という作業ですが、北東農園の場合、隔年交互結実という手法をとっているので、一般的な剪定とは大きく異なります。
隔年交互結実法
隔年で交互に実を成らせる。そのままでいうとこんな感じです。
みかんの特性である隔年結果性を無理にコントロールしようとせず、園地を生産区画と遊休区画の半分に分けて管理する方法です。
剪定方法としては、遊休区(年)に新梢(翌年の着果の元になる発育枝)が多く出るように剪定をして、生産区(年)はあえて剪定をせず樹の能力に任せる。というやり方です。
剪定前の状態。
昨秋に結実した枝(果梗枝)が多くあり、基本的には春になるとその果梗枝から発育枝が出ます。
つまりは放っておいても翌年には結実するのですが、強いストレスを掛けているため、樹はエネルギーを使い果たした状態にあり、弱って葉色の薄くなった果梗枝の多くは枯れてしまいます。
当然枯れた枝から新梢は出ないので、新たに新梢の出る環境を作り直します。
すっきりしました。
日光がよく当たるどころか、貧相なまでにスカスカです。
本来ならここまで切る必要はないのですが、10a当たり500本植えという超密植栽培をしているため、日光が下部の枝まで届くようにするために樹を小さくしておきます。
(密植栽培の解説はまた後日させていただきます。おお!ブログネタがいっこ増えた 笑 )
ここまで樹が小さくなると、収穫量が少なくなるようにも見えますが、
翌年にはこうなります。
この新しく出た発育枝の先に花が咲き、その後果実になります。
弱っていた樹も1年間休むことで新しい根と芽を出して、エネルギーを蓄え、若若しい状態で生産体制に入っています。
生命力というもののすごさを感じずにはいられません。
でも実際は
「切り過ぎて全部枯れちゃったらどうしよ~(´Д`。)」
って思いながら、けっこうビビりながら切っております。