2026-03-15
前回の続きです。
「不知火」の収穫を始めたは良いのですが、袋がかさばって15kg入るコンテナに5kgほどしか入らなくて、狭い倉庫の保管場所がなくなりコンテナも底をつくというね。
とりあえず収穫を一旦止めて選別作業に移ります。
こんな天気の良い日に風邪引いたわけでもないのに屋内にいることがまずストレスであるね。
袋を外す、袋を伸ばしてきれいに収納、残っている枝を切り詰めて、傷や汚れを確認して、大きさを分けてコンテナに並べ戻す。
一連の作業が収穫時間とほぼ同じ。2日採って2日選別。泣きそうです。一人でやる仕事ではありませんな。
とにかく空コンテナと空きスペースを確保するためにマイ流行りのDire Straitsを大きめの音で流しながら頑張るしかないのであります。
美味しいの基準。
黙々と、いや、独り言多めの選別作業をしながら、時折売り物にならないようなものを試食したりなんかするのですが、たまに酸っぱめのものに当たることがあります。
この「不知火」、酸味の残り具合で随分と味の印象が変わるから厄介。
甘みが多くても少し酸味が強く残っていれば美味しくないと感じてしまいます。温州みかんのように甘みで押し切れないのですね。
甘みに関しては果汁の中に糖分が何%含まれているかを測定する糖度計というものがあって、おおよその甘みを数値で表すことができます。
正確には糖分だけじゃなく他のクエン酸(酸味の元)や雑味も含めた%なので、純粋に甘みを数値化したものではありませんし、特にうちが使っているような簡易な糖度計はより誤差が大きくなります。
ちなみに酸味(度)に関しても測定機はあるのだけど、高額なので持ってないし使ったこともありません。
試食の際にひとくち食べて「これは糖度◯度くらいやな」と予想を立てて糖度計にで測ってみる。
誤差はだいたい1度~4度。まったく当てになりません。そして美味しいと思ったやつを家族に食べてもらったら「酸っぱい!!!」と返ってくることがままあります。
梅干しは味の付いていない白干し専門で、ポン酢飲んで怒られたりとかするくらいの酸っぱいもの好き。そしてなに食べてもだいたい美味しいので自分の味覚に自信がありません。つまりは味音痴。
就農した当初は自分のみかんの味の立ち位置を知るために何度かお取り寄せしたことがありますが、「美味しい!」という感想しか出てこなくて、違いが分からず結局それ以来10年以上他人のみかんを食べてないというね。
ついでに言うと温州みかんで最もメジャーな「宮川早生」を食べたことがない。いや、食べたことはあるかも知れんが記憶がない。それみかん農家として大丈夫か?とも思うが、買ってまで食べたいほどみかん好きでもない。
で、酸っぱ好きが災いして、酸っぱい不知火を送ってしまっているのではないかという不安が付きまといます。
バカ舌の味音痴がお客さんの信頼を得るためには、「とにかく甘いのを作る。」これしかないのだ。というのを北東農園の基本スタンスとしております。
ということで、今回の「不知火」もちょっと酸味が残っていると判断して、選別した後しばらく倉庫で保管して酸味を落ち着かせてから販売したいと思いますので、もうしばらくお待ちいただけると有り難く思います。
その間にブラッドオレンジ「モロ」の収穫に取り掛かります。
近づくだけで独特の香りが強く漂ってきます。
酸味好きとしては「モロ」と「ポン酢」がツートップです。