旬は美味しい!の意味。

2015年4月17日(金)


4月に入ってから、まるで梅雨時のように雨の日が続いています。気温が高くなるにつれて病害虫の発生も増えてくるので、ちょっと心配しています。

食べ物の旬って?

道端にある無人市場に筍が並んでいました。春の旬の代表格ですが、そういえば筍の温室栽培というのを聞いたことないなあ、と思ったのですが、よく考えてみると竹林に生えてくるものなので5階建てくらいの高さの設備が要りそうだなあ。

今は全国どこからでもほぼ1-2日くらいあればお取り寄せできる時代です。南の方から北の方まで繋げていくと、旬の時期もずいぶんと長くなったように感じます。
そのうえ施設物や海外産なども入ってくるので、旬なんて言葉はもはや廃れかけているのかもしれませんなあ。

ただ、旬というのは春夏秋冬という大きな枠だけではなく、そのなかでも収穫のベストタイミングというものがあって、「美味しい旬の物」というのはこのベストタイミングというのが大きく関わっていて、そこのところには生産者なりの目的や判断基準が存在します。

北東農園の考える旬

たとえば北東農園一押し品種の「極早生みかん」ですが、一般的には9月中旬から11月初旬までが販売期間(旬)とされています。運動会のお弁当と一緒に食べるイメージですね。

「果皮色はまだ青いですが、中身は熟しています。初秋の旬の味をどうぞ!」

と言って売られていますが、果たしてそれがいちばん美味しい状態なのかというと、私的には「そうではないんじゃないの?」と思うわけです。

筍の場合、まだ土の中に埋まっているようなほんの小さなものから、ほぼ竹になりつつあるものまで、それぞれの味覚や食べ応えがあって、一概に収穫のベストタイミングを計ることは出来ません。

極早生みかんの場合も、食べた時に酸味が強いくらいの方が、残暑の中での運動会では午後のリレー競技を頑張れそうな気がします。

はなからリレーの選手に選ばれることを諦めている私とすれば、みかんはやっぱりもっと甘い方がいいなあと思うわけです。

ややこしい話をぶっこんですみません m(__)m

というように(どういうように?)旬といっても味覚には人それぞれがあって正解というのはないわけですが、北東農園としてはしっかりと着色して、糖度の乗ったいちばん美味しい状態を旬としています。

筍の場合(またかよ)旬が過ぎれば竹になりますが、みかんの場合は旬が過ぎれば腐ります。

では、この腐りだす直前がいちばん美味しい旬なのかというと、そうでもないから複雑です。

みかんの美味しいには、甘みとともに酸味を感じることが非常に重要で、熟し過ぎると酸味が失われていきます。
ただ甘いだけの、のっぺりとした味になる少し手前の
「酸味がちゃんとあってそれを包み込むだけの十分な糖度がある。」
状態が収穫のタイミングであり、旬だと考えています。

只今販売中の不知火も

不知火についても同じ考えでいます。

とは言っても、ほんの数年前までは3月初旬に収穫をして、2-3週間酸抜きのための貯蔵を経てから出荷という手順を踏んでいました。
それでも一般的な1月収穫長期貯蔵に比べてはるかに長い樹上での熟成期間があったので、完熟収穫でございます。という売り文句でいたわけですが、貯蔵中の腐敗などの問題があり、腹をくくって「食べ頃になってから収穫!」に変更したわけですが、結果、腐敗や過度の水分蒸発によるしなび果の減少という成果がみられ、成り疲れによる樹勢の低下という、お客様には関係のない技術的な問題が残っただけでした。今思えば旬のタイミングを見誤っていたわけですね。

とは言っても・・・

また話が長くなっております。もうすぐ終わるからちょっとまっててね m(__)m

収穫の終わった「不知火」はただいま倉庫の中で保管されながら、少しづつ出荷作業をおこなっております。

これこれ!それを貯蔵というのではないのかい!?

自分でツッコんでおりますが、理由なきことではございませんのです。

柑橘全般に言えるのですが、収穫直後の果皮にはたくさんの水分が含まれています。果皮が厚いわりに柔らかい「不知火」などは特に水分が多く、収穫直後にポリ袋などに入れておくと水滴が付くほどです。

これが腐敗を招く原因となるため、数日ほど寝かせて余分な水分を自然蒸発させてから出荷することになり、厳密にいうと「採れたて新鮮」ではないなあと思ったので、商品に同封しているリーフレットの文言を少し訂正いたしました。

という話でございます。 m(__)m