みかんの選果風景。

みかんの選果風景。

 

2015年11月14日(土)


そんなこんなで秋もすっかり深まり、11月も中旬に差し掛かろうとしています。

どんなこんなかと申し上げますと、巷のみかん業界ではすでに極早生種から早生みかんにシフトしているなか、北東農園では日南1号(極早生品種の代表格)の収穫が佳境に入ったばかりなのでありますね。

世間とのズレを気にしないように努めつつ、今日は出荷作業の様子をお伝えしてみたいと思います。

基本的に北東農園のみかんは、市場への出荷と直接お客様にお届けする2パターンです。
ネットサイト「うまいもんドットコム」でご注文頂いた場合も、出荷指示書が農園に届いてから直送する形なので直接販売のパターンになります。

収穫したみかんは畑の片隅にある倉庫(トタン張り)に運搬車で運び込まれます。
一般に使用されている運搬用の20㎏入りコンテナは下層のみかんが押しつぶされるおそれがあるため、15㎏入る貯蔵用浅底コンテナにゆったりと10㎏ほど入れます。つぶれ難いのと表面積が大きくなる分、キズなどが見つけやすくなるメリットもあります。

そこでまず直接販売用に箱詰め作業をおこないます。美味しそうなものを先に取り分けておこうという魂胆(笑)です。

選果機を使ってサイズ分類する前の段階なので、収穫コンテナには大きいものから極端に小さいもの、さらに果皮の綺麗でないもの、収穫時に気をつけて見ているはずなのにキズの入ったものまでが混じっています。

直接販売の選果基準

収穫してきたみかんコンテナの周りに販売用段ボール箱(最優先)、市場出荷用(優先順位2位)見た目は悪いが致命的なキズの入っていないB級品(加工用や別売用)、キズの入った自家消費用と5つほど箱を並べて瞬時に分類していきます。

1箱を処理するのに数分から十数分ほどかかるのを瞬時と言うかどうかは別にして、少しでも赤味の強いものや綺麗なものを直販用段ボールに入れていきます。

サイズに関してはあまり気にしないようにしていますが、「美味しそうな」基準で分類すると、自然と2S~Mサイズが段ボール箱に入ることになります。
これを「Sサイズ」とかに固定してしまうと、次の市場出荷用などにサイズの偏りがでてしまい、

「おい!なんでSがちょっとしかないねん!ははあ、さては残り物を持って来よったな!よし、そういうことならば値段を下げてやるっ!!!」

っていうことになりかねない(あくまで想像ですが)おそれがあるので、大量の中から少しずつまんべんなく段ボールに入れていくということになっていきます。

というふうに市場にも気を使いながらの選別作業なので、5㎏の段ボール1箱に利用されるみかんの量は数十kgにも及びます。
シーズン終了間際になると、熟期を過ぎ果皮に傷みが出てきたものを排除するため、更に多くの量と時間を必要とします。

食味に関しては、栽培時点で高い糖度設定をしていること、そのなかでも着色の遅れているもの、食味が劣りそうなものは収穫せずに樹に残しているのでほとんど変わりありませんが、やはり直接お客様に届けるものには少しでも良い物をと気持ちが入ります。

そして選別基準を厳しく統一し、食味や出荷に関するご意見やご要望に素早く対処するため、これらをすべて一人で行います。

などとちょっと恰好つけて言ってみましたが、実際は倉庫が狭過ぎて人が入るとジャマになるのと、一人でも賄えるほどの注文数だからですけどね。

 

2014-11-2

↑の写真は遠方の市場出荷用のものです。直接お客様にお届けする荷物もこれくらいたくさん出来ればいいなあ。という願望を込めて載せてみました (*´し`)

 

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