仕事納めとヒヨドリ。

2016年12月30日(金)


温州みかんの収穫が進むにつれ、畑を彩っていたオレンジ色が少なくなるのと反比例するように、ヒヨドリたちの鳴き声が大きくなってきます。

「ヒーヨヒーヨ」の声が名前の由来らしいのですが、実際は錆びたボルトをこじるような甲高く濁った声が、太陽が登ってから沈むまでけたたましく鳴り響いています。

このヒヨドリ、夏から秋にかけては山の中で木の実などを食べて生活していますが、エサが少なくなってくる晩秋の頃になると、みかんを狙って人里の果樹園に渡って来ます。

色の色別能力が高く、しかも美食家で大食漢。集団で移動しながら美味しいものを選んで食べていくので農家からは嫌われています。ただ、飼い慣らすことが比較的容易で人懐っこい性格らしく、平安の頃は貴族のペットとして飼われていたそうです。ちなみに焼いて食べると結構美味しいです。

そして北東農園ではみかんの収穫が終わる頃、「不知火」やその他の中晩柑類がオレンジに色付いてきます。中晩柑は全体の2割ほどの栽培面積しかなく、数が少ないため標的になりやすく、みかんと違って個体が大きいため、その分被害も大きくなってしまうのですね。

しかも他の生産者の畑では、随分前にみかんの収穫は終わっていて、中晩柑への袋掛けも終わっていたりするから、集中攻撃を受けることになります。

とにかく被害を免れるためには、ヒヨドリに見つけられないように果実を隠す必要があるのです。

2016-12-29不知火 2

中晩柑の袋掛け。

この袋掛け作業は、鳥たちが果実を識別できなくするためと、冬場の低温による品質低下の予防も兼ねています。
北東農園は立地上、果実の凍結による被害はほとんどなく、色さえ分からないようにすれば良いので、専用袋ではなく手軽な新聞紙を使います。

果実の枝を起点にして包んでホッチキスで留めていきます。専用袋と比べて多少時間はかかりますが、回収がラクなのと経費がかからないという利点があります。三文記事に気を取られないようにしながら、ひとつひとつ包んでいきます。

でも一応12月30日です。私だって人並みに正月を迎えたいということで、作業途中ですがこのあたりでお開きとします。

年明けは一応4日から再開する予定なので、それまでどうか鳥たちにも故郷でゆっくりと正月を過ごして頂きたいと願うのです。