2025-08-11
前回から3週間あまり、待ち望み切望し心から願った待望の降雨がやっと降ってきました。嬉しくてお酒をたくさん飲んでしまいすっかり朝寝坊です。
この時期に雨が降らないのはまあよくあることだし、前回の雨が200mmという結構な量が降っていたのでしばらくは雨いらないなと思っていたところが、10日経つ頃からみるみるうちに樹が弱り始めてきたのですね。
それでもまあ、梅雨明けからしばらくは雨が降らず水分ストレスが適度にかかるっていうのが美味しいみかん作りには良い条件でもあるので「よしよしいい調子!」とか呑気に構えていたのですが、果実肥大がピタリと止まり、葉っぱの色が薄くなり、薄くなるだけならまだしも落葉が始まり枝も枯れ出した時にはもう、急に盛り上がり始めた獅子さんと瀬戸さんの漫才みたいにてんやわんやの大騒ぎですわ。
灌水パイプのコックを全開にしていつもより量を増やして、潅水パイプの通っていない区画はホースを引きずりながら水を撒き散らして、葉面散布の内容も変えて、弱りのひどい樹から摘果を急いでおります。
しかしなんやろ、展開が急過ぎて、何かを間違えたのではないだろうかと思うレベルなんよね。
まあ、間違えたとすれば葉面散布くらいしか思いつかないのだけどね。あ、葉面散布というのは栄養剤とか活力剤などを散布して栄養分を直接葉っぱから吸収させる作業のことです。
根っこから吸収させて樹全体に行き渡らせる施肥より短時間で的確に効果が出せるので、当園では定期的に行っております。いわゆる人で言うところのサプリメントでの栄養補給です。
必要要素の窒素とかリン酸とかカリウムの他にも、カルシウムとかマグネシウムとかアミノ酸とかいろんなものがあって、たいがいはいくつかの種類を混用して散布するわけですが、時に相性が悪かったり濃度が濃くなってしまって逆に葉っぱを痛めたりなんてことがあるわけで、、
とはいえ、昨年と同じ内容だしなんなら昨年は1ヶ月近く雨降っていないのにこんな急に樹が弱ることはなかったわけで、果たして何が原因なのかと問われてもあたしゃ研究者じゃないから分かりませんわよ!としか言いようがないので、「なーにが夏場のストレスに効くバイオスチュミラントだよ!」と小声でつぶやきつつ、とりあえず次回から種類を減らして濃度を薄めてみようかくらいのもんですかね。
でもまあ、落ち着いて他の畑を見回してみると同じような畑がいっぱいあるわけで、これはもう葉面散布云々じゃなくて単に高温と干ばつによって起きているのだと、いとも簡単に日和見的結論に至るわけでございました。
まあそれなら仕方ないか~、樹も熱中症にかかってるんだろうかなぁ~。
熱中症って軽いやつでも一度かかると毎年ぶり返すもんなぁ~。
「生卵がゆで卵になったらもう元には戻らないっていうのが熱中症。」って誰かが言ってたなぁ。
とりあえず2日ほど雨が続くらしいので、しばらく水やりから開放されるのは大変ありがたい。
樹が少し元気を取り戻して、できれば落ちた葉っぱが元に戻っててくれないかなぁ。
とか、暑気あたりでぼ~っとした頭で考えるのでありました。