2017年2月9日(木)
立春が過ぎても連日寒い日が続いておりますが、熊野地方では「御燈祭」が終われば春がやってくると言われていて、寒さもあと少しの辛抱だぞという気持ちになります。
北東農園での作業といえば、先月下旬から続いている断根処理が行程の半分を過ぎたところです。
作業内容については先日の記事にて
全走行距離3kmを3週間ほど掛けてニジニジと進んで行くわけですが、この短くて長い旅の間、風の音や鳥の声を耳にし、自然の息吹を感じながら畑を耕し、農に生きる喜びを感じながらの作業です。
・・・・・
笑
肩外れそうだし、腰は痛いし、汗かくし、疲れて休憩したらすぐに体が冷えてしまうので休んでられないし、足先はシモヤケだし、ゴールは遠いし・・・
しんどい
「終わらない作業はない!!」っていう言葉を呪文のように唱えながら、我が身に鞭を打ち続けております。。
そんな時には
そんな荒れ荒んだ心(重複注意)を慰めてくれるのは寒さ募る風の音でもなく、うるさい鳥の鳴き声でもなく、イヤホンから聞こえる人工音
インターネットテクノロジーは農業分野においても革新をもたらしております。スマホとipodを駆使すれば、鳥の鳴き声を退け、いつ終わるとも知れない作業の苦痛を和らげ、親父の横槍に対して聞こえていないフリが出来ます。
すべて気にしなければ済む話なのですが、技術の進化はそれを努力せずとも成し得ます。
たまに電話の着信音を聴き逃したりもしますが、収穫期以外ほとんど鳴らないので大丈夫です。
ちなみに音楽専用は小さいipod(3台目)を長年使っています。右の2台は自分の汗に水没して使用不能となりました。
そんなある日。
来客に肩を叩かれてびっくりすることがごく稀にあります。
私:「びっくりしたあ~!」
客:「ずっと呼びやるのに気い付かなんだんか!!」(ずっと名前を呼んでいるのに、気付かなかったのですか?)
私:「あ、ごめん。」
客:「なに聴きよんぞ?」(なにを聞いておられるのですか?)
私:「桂 枝雀」
客:大笑い
名前だけで笑わせてしまう師匠はつくづく偉大な御方だなあ。