2017年5月11日(木)
(この記事は5月8日に書いたものです。)
昨年より一週間ほど遅れてみかんの花が満開を迎え、町全体を甘い香りが包み込んでいます。
小さいながら指をいっぱいに広げたような白い花びらは、ほんのいっときの満開を過ぎると一枚一枚ポロポロと落ち始め、香りも急速に消えていきます。そして畑の彩りが消えるのと入れ替わるように、緑色をした小さなみかんの子供が顔を出してきます。
これから数ヶ月、この子供たちは雨や風に晒されながら少しづつ大きくなっていきます。
自然落下を堪えて、虫の食害や病気を免れ、夏の日照りを生き延びて、残ったものだけがお客様の手に届きます。
満開時期の防除。
生産者はそのみかんの成長と、その母体である樹の健康状態を見守りながら手入れをおこなっていきます。
これからは気温が上がり雨の日も増えてくるので、防除にも気を配ります。
この時期は花の中に潜り込んで蜜と一緒に幼果を傷つける虫がいたり、外観を損ねる原因のカビが発生しやすくなります。
そのため薬剤を散布して病害を防ぐわけですが、この防除作業というものについては、回数や量より適材適時が重要となります。
いわゆる居もしない敵に弾薬を撒き散らしても効果がない上に、経費と時間の無駄遣いとなるだけなのですね。
少ない弾薬で十分な効果を上げるためには、目に見え難い小さな敵とみかんと空と念の為に天気予報を、眉間にしわを寄せつつ見比べながら散布のタイミングを測ります。
今回は昨年に続き殺虫剤は使用せず、殺菌剤に加えて定期的に散布しているアミノ酸やカルシウムなどの葉面散布剤を混用しております。
現在までの使用薬剤などについてはこちらで確認いただけます。
「2017年度北東農園防除履歴」
なんとか雨の前に作業を終わらせることが出来たのですが、近所の畑では散布している様子がなかったなあ。
タイミング間違えたかなあ。
結果が出るのは半年後だなあ。(ー_ー;)