師走の一日。

廃棄と食品ロス。

2022-12-11


10月から始まった温州みかんの収穫もあと残すところ少し。畑の中はだんだんと彩りが少なくなってきました。
夕方になると冷たい風の音や餌を探す鳥の声が一段と澄み渡り、みかんの色の空と一緒に山の向こうに吸い取られていくような感覚に囚われます。
師走の慌ただしさから離れた所で過ごしているとなんとなく浮世離れした気にもなりますが、すでに手遅れになっているであろう秋の肥料や、その肥料やりのためのマルチシートの撤去や、採るのが遅いと膨れるみかんなど、いろいろと急かされていてやはり慌ただしく畑の中を走り回っているのであります。

北東農園の師走の様子。

「極早生みかん」と「早生みかん」(の一部)の収穫が終わったらマルチシートを撤収して肥料を施します。
秋の肥料は成り疲れした樹の回復のために収穫後速やかに施すべし。土の温度が下がる前に施すべし!できれば11月までにやるべし!!などと教科書には書いてあるのですが、収穫に追われているしシートの上は腐れみかんが溜まってるしで、だいたいいつも12月になってからの施肥作業となります。

施肥が遅れると、樹勢(樹の健康状態)が回復せずに来春の着花が減り収穫量が少なくなる、いわゆる隔年結果という状況が起きてしまうのですが、マルチシートを使って完熟収穫なんかしてるとこの事態はほぼ避けられないわけで。
まあ本当は避けられるのかもしれないけどね。避けるすべを知らないので避けられない。というわけであえての隔年でみかんを作るという手に打って出てるわけです。

ということで生産が終わった樹は、1年かけてゆっくりと樹勢を回復させてあげれば良いのだけど、さすがに疲れ切った樹を見てると早く手当をしてやらなきゃという気になります。

まずはみかんをどかして、
こびりついた腐れみかんなどを洗い流します。
高価なシートなので何度も使えるように。
株元に巻きつけて、
カバーを掛けて1年半このまま保管します。
手当が間に合わないと枯れてしまいます。
なにやってんだよう。

そして肥料やりにいざ行かん!!

と思ったらこれ。。

師走は慌ただしいです。