春の肥料。つづき。

2014.2.24

肥料というのは、作物が生育するために必要な養分を含むいわば食事なのですが、品種などによって要求量が違ってきます。

同じ温州みかんでも、9月下旬から収穫される「極早生みかん」と、12月になるまで成熟しない「晩生みかん」とでは、施用量も施用時期も違ってきます。

生育期間が長くなるほど要求量が増えるのは当然なのですが、されば、と春肥の時期にたくさんやっておけば良いのかというとそうでもなく、大量のディナーをテーブルに並べられても、豪華な気がするだけで、食べきれない分は無駄になってしまうわけです。

農作物の場合は満腹を感じないので、根は吸収を続けるのですが、その間に取り込みきれない肥料分は雨で流れたり、土中深く浸透して行き、成分が過剰蓄積していくことになります。

特にみかんの場合、秋の成熟期に肥料の主成分である窒素が切れているということが、美味しいみかんを作る最も重要なことなのですが、蓄積した窒素分のせいで、いつまでも窒素が切れずに、成熟期になっても成長が止まらず、美味しくないみかんが出来てしまうことになります

つまり、「必要なときに必要な分だけ」

ということです。

収穫時期の早い「極早生」は少ない量を春先の早い時期に。「晩生」は少し長めに効くように二回に分けて。というふうに調整しながら施肥をおこなっていきます。

ただ、最近判ってきたのですが、同じ「極早生みかん」のなかでも「大分」「日南1号」などの品種によっても施肥時期や要求量が違うみたいです。

さて困りました。

 

まだ続きます。

困った。