2014年4月25日
雨が上がったので本日は肥料散布です。
肥料というのは植物に必要な栄養素を含んだいわゆるエサですね。いろいろな種類があり、みかんの場合は「窒素」「リン酸」「カリウム」の3大多量要素と、そのほかに微量要素(一般的にはミネラル)もバランスよく必要としています。
人間の場合はたんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素に、ビタミンとミネラルが必須栄養素ですね。
ドベネックの樽
「植物は必要とされる栄養素のうち、与えられた量の最も少ないものにのみ影響される。」
「リービッヒの最小律」
というのを学校で習った覚えはさっぱりないのですが、「必要なればこその勉強」ということわざ(?)どおり、実務で必要となれば頭に入ってくるというものです。
みかんにとっても各要素についてそれぞれに必要量が違うためバランスよくというのは難しく、過不足の症状が葉色や樹の状態に出てきます。
例えばマグネシウムは葉緑素の元となるもので、これが不足してくると葉色が薄く(黄化)なってきます。そこでマグネシウム肥料を施してあげると葉緑素が樹体内で生成され、再び緑化してきます。
施肥方法としては通常の土壌施用と、水溶性マグネシウムを散布して葉面から吸収させる方法があります。
葉面散布は吸収量としては少ないのですが即効性があるため、欠乏症の症状が出た時の応急処置的な使い方をされます。
不足している分については、追肥という形でその要素だけを供給して解決することが多いのですが、厄介なのは土壌に過剰蓄積してしまった場合、拮抗作用などで他の要素吸収にも影響を与えてしまい、健全な状態に戻すのに大変苦労することになります。
人間の健康診断のように土を分析してもらって、普段から各要素の含有量を把握しておくことが大切なのです。・・・が、
詳しく調べるほどにけっこうな高額だし、健康保険は使えないし、時間掛かるし。
なので毎年の必要量(必要であろう量)をきちっとバランスよく、ていねいに供給していくことを心がけております。
マグネシウム
今回散布するのはマグネシウム。カルシウム(3月に散布済み)と並んでミネラルとしては比較的必要量の多い栄養素です。
土壌の酸性化が問題になっている昨今ですが、うちの畑は土壌PHが中性に近く、みかんの栽培としてはちょっと高めです。みかんの場合はPH5~6くらいが良いとされているので、昨年まで3年ほどアルカリ性のカルシウム剤を止めて、中性の水酸化マグネシウムを、より酸性の硫酸マグネシウムに切り替えていました。
それによってPH6前後まで下がってきたことで、今年からカルシウム(カキ殻)施用を再開して、硫酸マグネシウムとの併用で様子を見ていきます。
しかし、金属類に属するので、これがなにげに重い。 バケツを持つ左手がいつも筋肉痛になります。