目標があるからこそ明日があるのだ。

2015-06-29

2015年7月3日(金)


こんなに梅雨らしい梅雨も珍しいのではないかと思うくらい雨ばかり続いています。休んでいては仕事が進んでいかないので畑には出るのですが、やっぱりテンションが上がりません。

 みかんに限らずモノを作る場合、出来上がりのイメージというのを持って取り掛かるのが普通です。北東農園もしかり、設定目標というのがあって、

    • 糖度15度。
    • 中心サイズ2S~M。
    • 完全着色で完熟。
    • お客さんが顔をしかめない程度の酸味。
    • お客さんが顔をしかめない程度の見た目。
    • 上記すべての項目を一個残らず適応させる。

ということになっています。

この目標を前提として栽培設計をしていくと、

  1. 隔年結実。
  2. 垣根仕立て。
  3. 早期マルチ。
  4. 生産年無肥料。
  5. 同じく生産年ほぼ無剪定。
  6. 同じくほぼ無摘果。

となります。

改革案の必要性

そもそもの現行案と言えるものは

    • 他人様の作るものより少しだけ美味しい。
    • 小さいほうが美味しい。
    • 農薬はできるだけ少なく。
    • 美味しそうで酸味の抜けてきたものから分割採収。

通常の栽培手法を執りつつも「他の人より少しだけ美味しい」というところが、いわゆる「こだわり」の部分になります。
なんだか全体的に曖昧な感じが漂っていて、具体的なものが見当たりません。

以前のように作れば売れた時代はそれで良かったわけですが、時の流れとともにみかんの消費量も味の志向もそして気温も変わっていくなかで、その「以前」から数十年が経ち、今、改革の必要性が問われているのです!
もっと具体的に明確な目標を持って努力することが、お客様の満足につながり、そして経営改善と、地域貢献やぁ、食卓事情とぉ、これからのぉ、明るい未来への栄光の架け橋となるぅ・・・・

 

話をもとに戻します。

 

この現場での混乱が必至な改革案、というか目標設定はいきなり提示されたわけではありません。
そもそもの現状案にあった問題を改善するためと、「時代に沿ったモノづくり」という観点から、まず基本となる糖度目標を立て、そのためになすべきことをひとつひとつ現場で現実に即しながら組み立てていった結果で、上記1~6までの手法は長年かけて追加されていったものです。

つまりは自分で作った計画を自分で改変しながら自分で実施するわけですから非常に単純で柔軟です。本人的には整合性が取れていますが、その実ヘリクツ入り放題です。

「改革者はあえて自分の改革案の欠点を見つけようとすべきである。」というのが改革を成功させる秘訣らしいのですが、本人は気付いておりません。

この先どないなことになるやも知れませんが、とりあえずはお客さんが喜んでくれている限りは、このまま真っ直ぐ進んでいくのみでございます。

めざせ明るい食卓事情!

でございます。