2016年5月1日(日)
ゴールデンウィークに入り、こちら熊野地方でも他県ナンバーの車がずいぶん増えてきました。
一般的には渋滞と呼ばないレベルですが、田舎者ドライバーとしましては、車での移動に少しストレスを感じてしまうのですね。個人的には前も後ろも車が一台も走っていない状況が好ましい (^―^)
それにしても外国車がやたらと目につきます。景気が良くなってきてるのかなあ。
そんな世間は浮かれた気分が漂っているようですが、北東農園では静かにみかんの花の香りだけが漂っております。
満開。
開花時期についてはその時の気温によって一週間ほど前後したりはしますが、昨今の温暖化や異常気象においてもさほど大きく変わらないのは不思議です。
柑橘についてもいろんな品種があり、収穫時期に数ヶ月の開きがあるにも関わらず、開花時期がほぼ同じというのも不思議なものです。
植物にとって花を咲かせるというのは非常に多くのエネルギーを必要とします。花が多過ぎてエネルギーを使い果たせば樹は枯れます。
柑橘栽培は果実を生産することが目的であり、そのために樹のエネルギー配分を上手に振り分けるのが仕事といえます。
つまり、みかん栽培というのは
- 樹が必要とする分だけの養分を土に蓄えておき、
- 枝を切って(剪定)着花量をコントロールし、
- その果実の間引き(摘果)をおこなう
樹に負担が掛かり過ぎない程度の着花量を確保して、さらに摘果でサイズ調整をしながら連年結実させられる樹勢を保つことなのです。
さて、上の写真は北東農園の極早生みかん「日南1号」の開花の様子ですが、一面にびっしりとおびただしい数の花がついています。
着花のコントロールが出来ておりませんです。
先のみかん栽培の手法が出来ていないということです。。。
隔年結実という考え方。
北東農園では、温州みかんについては連年結実をあきらめ(作り手がへたっぴというのが主な理由です。)みかん元々の特性である隔年結実性を利用した栽培方法をとっていて、昨年は生産を休んでいる分、養分の貯金がしっかりとあり、たくさん花が付いたとしてもあまり気にしないでいられます。
樹は花を咲きたいだけ咲かせ、そのあと余分なものは自然と落果させていくのです。
仕上がった実が小さければそれは養分が少し足りなかったということです。
収穫後に樹が疲れたとしても、その後一年休めば回復します。
人の手を掛け過ぎず樹の自己コントロールに任せることで、みかん本来の持つ形や味を収穫物として受け取るというのが、この隔年結実法であり北東農園のスタンスです。
そのなかで樹への負担が大き過ぎて、このまま放っておくと枯れてしまうと思われるものだけ剪定をしたり、果実が大きくなる段階で枝が折れそうなものだけ間引いてあげます。
このあとは花の様子を見極めて防除にとりかかります。
そういやあGWの浮かれ気分って学生の時以来経験してないぞ!!