2017年3月19日(日)
暑さ寒さも彼岸までと申しますが、ちょうどこの頃はみかんの植え付けの時期でもあります。
「ももクリ3年柿8年・・・」の唄にみかんは読まれていませんが、柑橘類は種から育てると10年以上掛かるため「カラタチ」などを台木として、その上に柑橘を高接ぎすることにより3年ほどで収穫を迎えることができます。
この苗木は生産者自身が作る場合もありますが、多くは苗木専門業者から仕入れます。
柑橘は野菜などと違い植え付けや生産までの育成に長期間と多大な労力が掛かるし、その後も長年に渡って生産を続ける永年作物なので、品種の選定は慎重に行います。
環境や土壌との親和性、収穫時期や味の好みなどを判断するために、数年間試験栽培を行い栽培品種を決めていきます。
沢山成るとか糖度が高いとかこれであなたも億万長者になれる夢の新品種だとか言う誘い文句には決して乗ってはいけないのです。過去の経験で実証済みなのです。
その実証された過去を払拭するために、今年植えるのは栽培拡大中の「田口早生みかん」と満を持して本格導入の「はるみ」です。
苗木到着。
唐突です。
苗木屋のおじさんは「送る前に連絡するよ。」って言ってたのに。
連絡をもらってから植え穴掘って、その他諸々の準備も万端に整えておくつもりだったのに。
古い木を伐採しただけの更地の状態なんですけど。
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苗木は束ねられて箱詰めされた状態で届きます。保湿のためビニールで包まれてるとはいえ、土の付いていない根っこが剥き出しの状態なので大急ぎで植え付ける必要があるのですね。
とりあえず箱から出して根っこを水に浸しておき、そのあいだに私自身は超高速穴掘り機と化します。
砂場における犬状態です。
実際は前足ではなくスコップで掘ります。
110個ほど掘ります。
「前もって一言電話くれりゃこんなに慌てンで済ンでんのにのぉ!、ホンマやで、いやホンマに。・・・にしても、この業界(農業界ね)こんなん多いなあ。ホンマやで、ホンマのホンマに。。昨年なんか数合わせに違う品種入ってたなあ。その前は30本も余計に入ってたなあ。植えるとこあらへんっちゅうてんねん! ホンマやで、いやホンマのホンマにホンマやで。 いやホンマに。でも今年は注文した品種がちゃんと入ってただけマシかなあ。本数も合うてたしなあ。」
もはや超高速穴掘り機というより月亭可朝さんと化しつつ、息してるかどうかも分かんないくらいの勢いで、なんとか日暮れまでに掘り終えましたです。
苗木は湯船に使って待機中です。