2023-01-20
しばらく乾燥状態が続いていたので、先日の雨は非常に良い雨となりました。
水分補給もさることながら、収穫後に撒いた肥料が土に染み込んでくれたことと、先週散布した防除薬(マシン油)も洗い流れてくれたので、一石三鳥といった感じです。
萎れていた樹が少しだけ元気を取り戻したように見えます。
マシン油というのは水に溶けるほどに高度精製された油のことで、樹全体をコーティングすることで柑橘の重要害虫であるミカンハダニ、カイガラムシとその卵を窒息死させる比較的古くからある防除法です。そうして冬場に生存密度を下げておくことで、春から夏にかけての殺虫剤の使用を減らすことが出来ます。
ただ、この油が害虫と同時に葉っぱも窒息させてしまい、落葉や花芽の減少といった弊害も起こすため、害虫への効果が発揮された後は速やかに洗い流したい。
ちょうど良いタイミングでそこそこの雨が降ってくれると有り難いなとか思いながら、今年は雨予報から逆算して散布を行ってみたのですが、花の数と害虫の発生具合がはっきり分かる春以降まで結果発表はお預けです。
隔年結果。
前作(2022年)のみかんは全体的に収穫量が少ない年でした。収穫量が少ないというのは着果数が少ないということで、着果数が少ないというのは花があまり咲かなかったということになり、つまりは収入が少なかったということになります。
柑橘類が果実を生産するには大きなエネルギーを必要とします。たくさんの実を付けた樹は非常に弱ってしまいエネルギーが足りなくなると枯れてしまいます。これを防ぐために樹自ら果実を生産する「表年」と、実を付けずに休んで回復する「裏年」を交互に繰り返す「隔年結果」という性質を持っています。
経営安定のためにはこの性質をコントロールして「連年結実」させることが重要と考えられています。
ただこれには天候も大きく関与するため、天候を読んだ上での栽培管理が必要で、経験と高い技術力を要します。
これに対して専門的な知識を持っていない、論文が読めない、経験も足りない私は「休みたい言うてんのやから休ませたったらエエやん!!」という素人丸出しの答えを見い出してしまったわけで、しっかり休んだ次の年にはガッツリ成らせる「隔年結実法」という手法を採ることに至り、それから道を間違えてるような気がちょくちょく頭をよぎりつつも山を登り続けているといった感じです。
そんな中でも毎年少しづつは上手になってきているような気もするし、とりあえずお客さんが美味しい言うてくれてるからまあエエかぁ。なんて呑気にやって来たわけですが、流石に昨年の収量の少なさに愕然としたわけで。
隔年結実させた上で成らせ年に成らないというね。
表年に裏年だったというね。
去年休ませたのに今年も休むんかいっ。
長期休暇かよっ。
表が裏なら次も裏が表になるとは限らない気がしてくるよね。
成ったとしても表裏が逆になるよね。
成る年に成らなくても成らせない年に成らないで欲しいわけで。
表裏裏表で裏表表裏。
。。。
うぅ・・もうワケ分からん。
という感じです。
かといって今さら隣の山に飛び移ることも出来ないわけで、まあ、とりあえず成らせる年にちゃんと成るようにすれば良いのだ。という相も変わらずに素人発想ではありますが、とりあえずのとりあえずは花をたくさん咲かせるにはどうすれば良いかを考えていきたいと思います。
今回も副詞的表現多めでお送りしました。w