防除と袋掛け。

2021-01-16


先日の寒波から一転して汗ばむほどに気温が上がり逆に風邪引きそうです。
こちらでは寒いと言っても薄い氷が張るくらいなので、雪の重みで何かが潰れたりとか、みかんが凍って廃棄処分とかというのは経験したことがなく、実に恵まれているよなぁとニュースを見てて思います。

ふたつの防除。

今年に入ってからは、害虫防除の散布と鳥害防止の袋掛けに時間を費やしております。

この寒い冬に虫なんているのかと思うかもしれませんが、柑橘を加害する虫の中には樹に潜んで越冬するものがあり、活動が鈍っている今の時期に個体を減らしておくと暖かくなってからの増殖をある程度防ぐことが出来ます。

マシン油と呼ばれる油で虫を窒息させるという、かなり昔からある防除方法です。
樹全体を油の膜で包み込むような丁寧な散布が必要なので、通常の防除より時間が掛かります。

自分に油の膜が張ると洗い流すのに大量の石鹸が必要になるし、時間とともに体が冷えてくるので、雨合羽2枚重ね着をして、ゴム手袋の上から軍手をはめて、覆面とゴーグルの完全武装で臨みます。

脱いだり着たりがめんどくさいので事前のトイレは忘れてはいけません。電話が鳴っても出れません。そんな状態で4時間ノンストップです。

3日ほどで作業を終えたら次は鳥害防止の袋掛け作業に移ります。

春になってから収穫する「不知火」や「ブラッドオレンジ」などの中晩柑(みかん以外の柑橘類)は冬の間に鳥に食べられる被害が多く出るので果実を隠しておく必要があります。

気温に低くなる地域では凍結防止用の厚い袋を被せるのですが、当園ではその心配がほとんどないので、新聞紙と「サンテ」と呼ばれる筒状の布を使います。

昨年までは経費節約のため新聞紙のみだったのですが、中に食べ物が入っていることがヒヨドリにバレだしたことと、昨年の1月に台風のような暴風に見舞われた時、新聞紙がちぎれ飛んで果実に傷が付き、9割廃棄という憂き目に遭ったので、一個単価の高い「不知火」(大玉のみ)にサンテを導入してみました。

2020年1月28日

全部にサンテを使えば済む話なんだけど、昨年の暴風雨はたまたまかも知れないとか考えてしまうのですね。生来のしぶちんが表に出ます。少しづつのお試しです。

まあ、こんなことを繰り返しながら少しづつ進歩しているつもりなわけですが、そもそも鳥や虫や菌やウイルスなんてものに勝つことなんで出来るわけもなく、進歩とはのらりくらりと上手くかわしていく術を身に着けていくことなのだなぁ。

目に見えないだけで居るのが当たり前、それをどうやってすり抜けていくのかに尽きるのだ。自分の畑で自分でやるならならいざしらず、ニュースで医療関係の方々の姿を見るにつけ、彼らに戦わせてはいけないのだと強く思います。