2019-01-29
不知火の収穫をはじめました。
いつもの年だと樹上で完熟させて3月から4月にかけて収穫するのだけれど、今年は着果量が多くて袋掛けが間に合わないのと、思いのほか果皮の状態が良いため貯蔵に耐えられるのではないかということで、一部区域で「早期収穫そして食べ頃になるまで貯蔵」方式を採用することにしました。
しかし「袋掛け」「袋を外して回収」が除外されると格段に作業効率が良くなるなあ。
ウチは幸い冬でも滅多に氷も張らない温暖な地区なので、寒害というより鳥害防止が袋掛けの主な目的となっています。
そうなると樹をネットで覆うだけで済むような気もするのだけれど、ネット被せるのも外すのも大変そうだなあ。支柱を立てて区画全体をすっぽり囲ってやればいいのかも知れないけどそうなると費用がすごく掛かりそうだなあ。とか、袋掛けをしながら考えているうちに作業が終わる。というのを毎年繰り返しているわけです。
早期収穫が上手くいくとこの問題が解決するわけなんだけれど、最も重要な食味が果たして樹上完熟と比べてどうなのかという問題が出てくるのですね。
樹上完熟の方がもちろん美味いに決まっているという訳でもないのが中晩柑の難しいところで、収穫時期や貯蔵の方法によってそれぞれの味に特徴をもたせることが出来るのですね。
特に今年のように現時点で食味のレベルが高いと、あとは酸味の抜け具合だけということになります。
とにかく早期収穫と樹上完熟の2パターンを比べつつ「これならお客さんに喜んでもらえる。」というものが出来た時点で販売の判断をしたいと思っています。
とまあ、そんな事を考えながら収穫作業に入っているわけですが、袋が掛かっていない分、さぞかし大量に鳥が食ってんだろうなとある程度覚悟していたのだけれど、思っていたより遥に鳥害が少なくて拍子抜け。
ん?
「春が来たが、沈黙の春だった。」なんて一説が頭をよぎるが、実際よぎっていくのはけたたましく鳴くヒヨドリたち。
なんやろ?
「ウチのみかんは不味いんかいっ!!」ってなるね。
なる必要はないけど。
たぶん今年はお山に食べ物がたくさんあるのだろうなという結論で。