2016年8月12日(金)
先日までは、夕方になると涼しい風が吹いて、日中の暑さを忘れさせてくれていたのですが、ここのところはその風も止み、ネットリとした空気の中、酒の勢いを借りて寝る毎日でございます。
強め設定の扇風機の風が、壁に貼っている沢山のメモ用紙をバサバサ言わせて、とてもウルサイのでございます。
みかんの糖度。
果物の甘さは「糖度」という数値で表されます。
果汁中の糖分割合を示したもので、果汁100gの中に糖分が10g含まれていれば「糖度10度(%)」ということです。
みかんの場合、食味に関しては「酸味」や「旨味」というものが関わってくるため、糖度が高ければ美味しいという訳ではないのですが、美味しいみかんを作りたければ糖度にこだわる必要があります。
まず、着地点である収穫時の目標糖度を設定します。
そして、空を見て、樹を見て、葉を見て、みかんに尋ねながら、その年の天候や樹勢(樹の元気具合)によるさまざまな阻害要因をかいくぐり、上手に着地出来るように栽培管理を行っていくわけですが、そんななかでも重要な仕事のひとつが掃除です。
マルチシートの上にたくさんの葉が落ちています。
落葉の原因としては、肥料切れ、水分不足、着果過多などによるストレスが主な原因なのですが、このストレス要因すべてが美味しいみかんを作るために必要な要素なのですね。
みかんの糖分というのは葉っぱで作られるものなので、本当は落葉なんかさせちゃいけないのだけれど、強ストレスで栽培しているとある程度はしかたがないのです。
落ち葉をそのままにしておくと、シートが劣化したり、日光の反射が弱まったり、土壌乾燥の妨げになるので箒で掃いて片付けます。
掃いて集めて落ち葉焚きです。
いえ、焚かないです。暑い時に焼き芋を食べたい気持ちにはならないのです。
6月にシートを敷いてから2回目の掃き掃除です。
意味もなく「お出かけですかぁ?」という言葉が浮かんでくるのは、ある程度の年齢以上の人なら仕方がないのです。
集めた落ち葉は中晩柑の樹の下に撒いて土に返します。