2018-05-15
満開を2週間ほど過ぎたみかん畑は白い花の彩りが消えて再び緑一色に戻っています。
みかんの花は小さくて可憐だけれど桜のような散り際の潔さはなく、往生際の悪い花弁(花びら)がくっついたままになっております。
満開後1周間くらいの極早生みかん。このくらいが標準的状態で、枝に直接咲いた花は直花(じかばな)といいます。幼果の周りで茶色くなっているのが花弁の残骸。
樹勢の弱い樹に多く見られる、たくさんの花が密集したベタ花という状態。着果も多いが落果も多くあまり健全とはいえない。花弁が絡まったようにへばり付いていてカビが発生しやすくなります。
今年はこんなベタ花に埋め尽くされた樹が多く見られ、それは今年の豊作を意味します。
豊作と不作を交互に繰り返すのは果樹の特性とはいえ、全国的に同じような傾向にあるのは不思議な話。
昨年はみかんが品薄で高値取引されていたことを考えれば、おのずと今年の相場の行方も想像できるというものです。
今年の状況予測は出来ていたのもかかわらず、対策が採れていないことがみかん生産における大きな問題であるのだけれど、技術や労力といった人為的なことだけでは解決出来ないのが自然相手の農業の難しさ。
「豊作貧乏」の言葉が頭をよぎります。笑