みかんの生育状況2021年7月

みかんの生育状況2021年7月

2021-07-05


7月に入って今年も残り半分となりました。梅雨後半の大雨や間近に迫るオリンピックやワクチン接種券の到着はしたけど予約開始日はまだ未定ですなど、まあ五輪は直接関係ないとして、ばたばたと慌ただしく日々は過ぎております。

最近ブログの更新頻度が低下気味ではありますが、みかんについては後4ヶ月ほどで極早生みかんが収穫を迎える予定となっていて、梅雨時の防除や夏のストレス管理で品質が決まる大事な時期に入ってきました。
今のところ作業自体は少し遅れ気味ながら、生育全般としては順調に来ている感じです。

ということで、現在の品種別の生育状況をご紹介です。

極早生みかん(日南1号):横経35mm前後

着果量、大きさ共に昨年と同じくらい。果皮のキズが目立ち気味。
今年は梅雨入りが5月中旬ということで、少し防除がうまく行っていない気もしますが許容範囲内ではあります。

みかんの生育状況2021年7月

断面はこんな感じです。じょうのう(中袋)やさじょう(その中のつぶつぶ)はすでに出来上がっています。ギュッと絞れば果汁も少し出てきますが、まだ酸味と苦味しか感じません。
これから梅雨後半の雨を受けながら生長を続け、その後の夏場に強い水分ストレスを掛けて糖度を上げつつ、最終的には横経で約2倍ほどの大きさに仕上げていきます。
ちなみに「早生」「中生」品種もほとんど同じ状況です。

不知火:横経40mm前後

みかんと比べるとやはり大きめです。果皮の粗さやデコなどの特徴が出ていて、ひと目で不知火だと分かります。
昨年より着果は少なめで、いわゆる裏年と呼ばれる状態です。供給面を考えると不安がよぎりますが、今さらどうしようもないので不良品のロスを出さないように丁寧に丁寧に。
群状に着果するみかんと違って、枝先に1個づつ成るように管理して大きく育てます。

切り口汚くてすみません、使ったカッターナイフが錆びてました。^^;
みかんに比べてやはり果皮が分厚いです。
そしてみかんと違い夏場も水分を必要とする品種なので、土の乾燥を防ぐために草を生やしてさらに灌水もしっかりやって大きく育てていきます。

ブラッドオレンジ(モロ):横経35mm前後

こちらは昨年の裏年から一転たくさんの着果が見られます。今年は収穫量が少なくてお客さんに迷惑をかけてしまったのでひとまずは安心というところですが、来期の不作が容易に想像できるのは大いなる憂慮です。

不知火と違って緑色の果皮は薄めですが、果皮とじょうのうの間にある白い筋(綿)部分はやたら分厚いです。
成熟時は果皮が固い割には薄く、筋がほとんどないことを思えばちょっと不思議な生態です。

はるか:横経30mm前後

はるかの特徴である果頂部のリング模様がすでに出来ています。
そしてほとんどの果実がリングを空に向けていて、細くて柔らかい枝に成る方が美味しいという常識が当てはまらない品種です.
ちなみにこの空に向けている方が柑橘の頭(果頂部)です。収穫された後の状態では枝が付いている方が頭のように思いがちですが、上に向かって咲く花が落ちた後にできる果実がこの写真のような状態となっているため、枝の付いている方が下になり、それがお尻ということになります。

こちらも白い部分が多めです。ただこちらはモロと違って果皮も筋(というよりは綿)も厚く、果実自体も大きくなります。
着果量は昨年と同じくらいです。隔年結果しない気の利く品種なのでとてもありがたいです。

レモネード:横経40mm前後

こちらもひと目でレモンと分かります。通常のレモンよりは少しずんぐりとしていますが、これもすでにレモネードの特徴が出ていると言えます。
収穫量が少なく1個たりとも無駄にできないため断面をお見せするのは断念します。^^;
昨年並みの着果量で販売に不安しかありません。^^;

という感じで、すでに多々アセをかいているという状況でございます。^^;

すべての品種において現在のところまだ味については予想すら出来ない状況ではありますが、なんとか着地地点に降り立てるようやるべきことをしっかりとやっていきますので、どうぞお楽しみにしていただければなあと思います。