極早生の収穫が終了しました。考察その1。

極早生の収穫が終了しました。考察その1。

やっと終わりました!
まわりも市場もすっかり早生みかんに移行したなか、昨年よりも1週間遅れで終わりました。

10月の台風や雨で収穫が遅れたためですが、今年の極早生は今までとは少しちがった様子がみられました。

管理作業

みかんの管理作業は当然のことながら数ヶ月先の天気を読んで管理作業ができるわけはないので、「昨年と同じ状態」を基本とします。

それに昨年の反省点やレベルアップを踏まえて改善していくのですが、答えが出るのが早くて収穫時期という農産物の場合、予想と違う樹の様子にただ混乱しながら呆然と眺めるだけということがあります。

[siteorigin_widget class=”SiteOrigin_Widget_Image_Widget”][/siteorigin_widget]

収穫後の樹の様子です。果実に養分の多くを送り、緑色だった葉の色は抜け、やせ細った姿です。 葉がかろうじてくっついている状態で、ケアをしないと枯れてしまいます。例年なら極早生みかんのほとんどの樹が、この様な状態になっているはずなのですが・・

[siteorigin_widget class=”SiteOrigin_Widget_Image_Widget”][/siteorigin_widget]

今年の場合、着果前の元気なときとほぼ同じような状態に。 「いちど黄色くなった葉色は戻らない。」という定説を覆し、さらに、「枯れかけるまで樹を痛めつけないと糖度がのらない。」という北東農園の鉄板事項もひっくり返してくれて・・・

さいわい一番重要な糖度に関しては、夏場の日照りのおかげで過去最高の糖度水準だったため、多少下がりはしたものの食味を落とすまでには至らなかったのが救いでした。

ただ、着果の少なかった品種(これも想定外)は、果皮だけ生長した浮皮と呼ばれるブクブクのみかんになり、約10a全滅の憂き目にあってしまいました。

この浮皮みかんになってしまうと、痛みやすく発送はもちろん日持ちも極端に悪くなってしまうので、売り物にならず大半は廃棄処分となります。 そしてこのことは、生長に使われる養分が樹体内もしくは土中に残っていたということになり、春肥無施用の栽培方法をとっているうちにとってはショックの大きな出来事でした。

例年秋口には雨も降り、台風銀座と呼ばれるこの地方としては特別雨量が多かったわけではないので、来期の施肥について大いに悩んでいる所です。