秋の肥料。

2013.12.4

マルチシートの片付けが終わったところから秋肥を施用していきます。
みかんの果実を生産した樹は疲れ果てているので、肥料で養分を補給する必要があります。

自然界に自生する植物は自ら落とした実や葉っぱを養分として、循環しながら少しずつ生長していくものですが、農業というのはそれを持ち去って人間の養分に変えたり、懐に溜め込むという行為です。

その持ち去ってしまった分を肥料という形で畑に戻すのが施肥です。

本来なら、持ち去った分だけで良いはずなのですが、「もっとたくさん作ってもらおう」とか「もっと大きくなってもらおう」だとかの都合を畑に押し付けて、人間の懐を肥やそうとしているのが現状です。

戦後の経済成長と共に農作物の生産性を飛躍的に伸ばして、日本人の健康改善に大きな役割を果たしてきたのが「化学肥料」なのですが、同じような成分の栄養素とはいえ、もともとある自然循環する有機物ではないので、長年施用し続けることで土壌の健康を保つ微生物や虫たちが食べる餌が減り、少しづつバランスが崩れてきたようです。

それを取り戻すために「堆肥(有機物のかたまり)を大量投入して、有機物を溢れさせて土壌の健康回復を図る。」なんていうことを、畜産業の糞尿廃棄問題と共に一気に解決しようとしては、窒素蓄積とかのまた違うバランスを崩したりして、なんだか自然はいじくりまわすほどにおかしなことになっていくのだよなあ。

あ,自分とこの肥料の話をしていない(^_^.)