だったらいいな。今シーズンの最後の防除。

2014.8.19

2014-8-22

8月に入ってから雨ばっかり続いていたわけですが、気温が高く湿気が多いということはカビの繁殖も活発になるということで、特に黒点病という病気が心配されます。

黒点病

みかん類では最も多くみられる病気のひとつで、カビ菌が果皮に付着して黒い斑点に見えることから「黒点病」と呼ばれます。
ひどいものになると果皮全体がざらざらと覆い尽くされて著しく外観を損なうために、重要防除対象になっています。

菌は枯れ枝で越冬したあと、一定以上の気温での雨風によって拡散するので病気の懸念が長期に渡り、春から秋にかけての防除には常にこの黒点病への適応薬剤を使用することになります。

ただ、症状がひどいもの以外は味への影響はほとんどないので、多少は気にしなくてもいいかな、とも思うのですが、気を抜いていると被害が広まってしまうため、出来るだけ少ない回数で効果を上げられるように見計らいながら防除をしていきます。

菌密度を低く抑えておくことが大事で、5-6月の防除がしっかり出来ていれば、夏から秋にかけて多少雨が多くても黒点病が多発することは少ないらしいということを最近耳にしたので、今回の防除では無散布区を少し設けてどれくらい差が出るのか確認してみます。
結果によっては来年の防除が1回減らせるかもしれません。

それと風通しの良い樹に仕立てて菌が繁殖しないようにして、そして菌床になる枯れ枝を切るということも農薬使用と同じくらいに大事なことです。

摘果をしながら知らないうちに出来ている枯れ枝を切りながら、重なってしまった枝を麻紐で吊っていきます。
それをやりつつ、雨が途切れた隙に殺菌剤と、あとアザミウマやカミキリムシ対策の殺虫剤。カルシウム、アミノ酸を加えて散布しました。

一応これで黒点病や害虫への定期的な防除作業は終了です。
あとは突発的な病害虫の被害が見込まれるときに対応していきます。カルシウムやアミノ酸の散布は時間を見つけて数回行う予定です。