完熟収穫は美味しいけれど。

2019-04-04


新年度がはじまりました。
新しい元号も決まり、生活や環境を新たにして望む皆さんにおかれましては、ますますのご健闘をお祈りします。
季節の移り変わりとともに途切れなく続いていく畑仕事に追われながらも、気持ちだけは新たにしたいものだと思うのであります。

とはいえ、ここのところの冷え込みは一体どうしたんだというレベルで、まさかのこの冬(冬?)2度目の雪を見る(数秒だったけど)ことになろうとは思わなんだです。

不知火の収穫が終わりました。

今年の不知火は1月下旬と3月中下旬の二段階収穫を行いました。
「早期収穫貯蔵熟成方式」と「樹上完熟収穫」を併用して長期販売を狙ってのことでしたが、この2方式については北東農園の管理方法では「貯蔵で減酸しないし、長く成らせておいた方が美味しい」というわりかし単純な結論に至ったわけで、数年前に試したことと同じ轍を踏んだに過ぎなかったわけです。

一度やっていることを繰り返すとは、すぐに忘れる鳥頭か?という話なんだけど、鳥は鳥頭なりに覚えていくこともあるわけで、それが他人より時間がかかるというだけなのでなんの心配もしていないのです。

結局、味の違う2種類を同じ名前で売るというのは難しいということで、早期収穫分については市場出荷になりましたが、やっぱり「スいっ!」と言われました。

樹上完熟の問題点と。

寒害を受け難い土地なので完熟まで樹に成らせておくことは比較的容易だけど、長いあいだ雨風にさらされることで、今度は落果腐敗という問題が起きてきます。

今年も3月上中旬に天候が乱れた時があって、数日おきに雨と気温の高い晴れが繰り返された上に強い風が吹くという、不知火にとってなかなか過酷な状況に置かれていたにもかかわらず、天気の合間を縫って注文分だけ先に収穫をしてお客様にお送りするということをしてしまったのですね。

その後しばらく違う作業に携わっていたところ、先日のお客様より「今年は傷みが出ているよ。」と連絡があって、そこで初めて現場で大量落果していることに気がついた次第。

荒天による腐敗のリスク管理を怠ったことによるものでした。

雨や気温の落差によって果皮が軟弱になっているところに強風による見えないキズが入り、腐敗の元となる菌が付いたまま箱詰めをして、到着するまでの約一日の間に多数の緑カビや水腐れを起こしていたのです。

当然クレーム対象であり、そのお客様にとっては怒りを伴う実に不快なことでありながら、具体的丁寧に状態を説明して下さったことで、以後の対策を講じることができたという情けなくも実にありがたいお話。

「生もの」について回る腐敗というリスクを無くすことはできないにしても、お客さんの手元に届いてそれを食べ終わるまで先延ばしにする努力をする必要があるのです。
不具合が生じた場合の苦情は当然のことながら、良い生産者になるためにはこのようなお客様がついて下さることが絶対必要なことなのです。
改めてこの場を借りて、お詫びと感謝を申し上げたいと思います。

そしてそれ以降の状況と対策についてですが、天候が安定して比較的気温が低い日が続いているため、それ以降の落果は止まりました。
さらに殺菌剤(収穫前日まで使用可)の散布で腐敗菌を取り除いた後一週間ほど倉庫で保管し、果皮の水分量を調整してからの発送を行っています。

最新の注意を払って作業をしていますが、それでも届いた商品に多数の傷みが出ていた場合はご連絡下さいませ。返品交換等の対応を取らせていただきます。(あくまでも生ものですので、少数の場合はどうかご了承下さい。)