「不知火」の収穫を始めます。

「不知火」の収穫を始めます。

2023-04-01

菜の花の盛りに降る長雨もひとまず終わったようで、青空と満開の桜が目に眩しいです。

休息の日を過ごしたあとは、またしっかりと働きますよー!ということで、樹の上で減酸待ちをしていた「不知火」の収穫を始めます。

昨年より1週間早い収穫です。昨年と同様、桜の満開と重なりました。桜が収穫タイミングの目安になるかどうかは分からないし、実際は酸味が抜けてきたと判断して収穫のタイミングとするわけですが、「そろそろ満開やなぁ、収穫始めようかぁ。」なんてのも情緒があって良いなぁと思ったりします。

しばらく続いた雨のおかげで酸味もずいぶんと落ち着いてきました。
でもまだちょっと酸っぱいかなと思いながらも、収穫したあと少しの間保管して、それからお客さんのところに届いて食べてもらう頃にはちょうど良い感じになっているのではないか?というところで収穫をする。というのが当園の考える収穫のタイミングです。

「不知火」の収穫手順は少々めんどくさいです。まず、鳥よけに被せておいたサンテ(ストッキングのようなもの)を回収して、腐敗予防の殺菌剤を散布します。
「不知火」は果皮がゴツい割にはカビなどの腐敗菌に弱く、特に完熟収穫の場合は散布しておかないとお客さんの手元に届いた時に多くが腐っていたなんてことになりかねないので必須としています。

そして一日経ってから(農薬の法律によりこの殺菌剤の場合は散布後24時間は収穫してはならないと決められています)収穫を開始するのですが、サンテを外した瞬間にヒヨドリに見つかってしまうわけで、一日の経過期間と収穫をするその間に被害を受けることになります。ここまで来たのにと非常に切ない気持ちになりますが致し方がない。ヒヨドリも不知火大好きです。
少しでも被害を防ぐためには一日で収穫できる分だけ殺菌剤を散布して、経過期間中は前日散布したところを収穫する。という非常にまどろっこしくて時間の掛かる収穫となっています。

とはいえ全体量があまり多くもないので数日で収穫は終わる予定ですが、個体を見て一喜一憂しながらの収穫です。この時期まで樹に成らせておくとすでに腐敗菌に冒されているものや、果皮の劣化しているものなどが一定数出てきます。果たしてどれくらいがお客さんの元に届けられるかは今のところ不明です。

最終的な評価はすべて収穫を終えてからとなりますので、お知らせまでもうしばらくお待ちくださいませ。昨年のような販売中止の判断も含め慎重に見極めていきたいと思います。