2016年6月10日(金)
梅雨の季節らしく、安定しない天気が続いております。
今はちょうど防除の時期にあたっていて、複数の天気予報と(予報チャンネルによって結構まちまちなのです。)長年ここに住んでいることで培われたカンを駆使してスケジュールを組んでいきます。
防除というのは雨が降っている最中はもちろん、夜露などで葉っぱが濡れてても効果がなくなってしまうので散布が出来ないのですね。
それでも病害虫は雨などお構いなしに増殖するので、空を見上げながら気を揉むことが多いのです。
昨日も昼過ぎから天気が回復してきたけれど、葉っぱは濡れてるため作業は翌日送りです。
早朝からの防除を速やかに行えるように、
前もって薬剤を計量してタンクに水を貯めておきます。
そして翌朝5時に起きいの、
食事済ませえの、
着替えを済ませえの
そして
外に出て初めて夜中に雨が降ったことに気が付くのでした。。
お疲れ様でした。。。
来訪者あり。
そんなわけで葉っぱの乾き待ちの間、石拾いをいたします。
地面に這いつくばってマルチの破損に繋がるような尖った石を集めつつ草を抜きながら、
「良い天気になってきたなあ。」
「早く乾かないかなあ。」
とか考えながらズリズリと進んでいきます。
「ムダな早起きは余計に疲れるなあ。」
「防除前に水飲んどかなきゃなあ。」
「夕方までに3時間くらいできるかなあ。」
!!
・・・でた・・・
毎年のようにこの時期やって来るカメ。
前回の様子はこちらで「珍客万来」
普段の生活場所であろう川は200mも離れていて、しかも坂道を上がってわざわざやって来る理由が分かりません。
なぜうちの畑に?
ひょっとしてうちだけじゃなく町中の畑すべてに1匹づつ配属されてたらどうしよう。
なんで穴なんか掘っているの?
卵・・・産むの?
カメ氏一言も答えず首をすくめるばかりです。
聞いたところで教えてくれるハズもなく、こちらも忙しい身なのでとりあえず川に帰ってもらうのです。
今回の運搬手段はレジ袋です。前回の時より横着になっていますが眠いので許してもらいたいのです。
季節はちょっと早いけれど、スーパーでスイカを買った帰り風です。
川までの道のり、カメ氏はスイカのように大人しくしてくれておりました。
いざ橋の上から見た水面は、いつもより水量が少ないみたいで落差5-6mほどありそうです。
川面まで降りる方法がないのでここから手を離してのお別れです。
前回の時、着水したのち水中深く沈んで行ったカメ氏の行方を確認せずに、その場を離れたことが少し心残りだったので、今回はしっかりと見届けることにします。
レジ袋から取り出したスイカメ氏は、首と手足をすくめたままジッとしております。
ひょっとしてこのカメ氏には過去にも空を飛んだ記憶があるのではないだろうか? とか思いながら、さらばサラバと手を離し、そのまま川面に目を留めていると、今回は即座に浮かび上がってきたカメ氏。
しかし首手足をすくめたまま微動だにせず。
気絶してる?
◯んじゃった?
5分が5時間にも感じられたその時、ゆっくりと、ほんとにゆっくりと、カメの歩みの如くゆっくりと、あたりを見回すように顔が伸びてきたです。
その後2-3分くらい掛けてこれまたゆっくりと手足を伸ばし、ゆったりと水中に泳いで消えていきました。
とりあえず何事も無くなによりでした。
それより、長いあいだ橋から身を乗り出してじっとしている私に、思いとどまるよう説得に駆け寄る人がいなくてもっとなによりでした。。