2016年6月23日(木)
北東農園では全園の80%が温州みかんです。そのうちの殆どを「マルチ栽培」という手法で管理しています。
植物にとって雨は恵みの元となるものですが、過剰な雨がみかんの糖度上昇を妨げるため、地面にシートを張り巡らせて雨が土に染みこむのを防ぎ、水分をコントロールする栽培方法です。
紀伊半島南部は温かい海流と険しい山に挟まれていて、特に雨の多い地域で知られています。そのため水分吸収をいかにコントロールするかが、美味しいみかん作りの大きなカギとなります。
ひとり展張作業。
というわけで、準備段階の整地や除草を終え、せっせとシート(商品名:タイベック®)を広げて株元に設置しているパイプに固定していきます。
基本、デコボコした土の上に伸縮性のほとんどない不織布を敷き詰めるので、シワになったり水たまりが出来たりするわけです。
気に入らないと、もう一度やり直しです。
固定器具を外し、シートをめくって土を削ったりパイプの角度を調整してもう一度。
あまりに上手くいくと、今度は先ほど終わったところの小さなシワが気になってきます。
大事なのは効果とスピードなわけで、決して仕上がりのキレイさではないのだよ!と言い聞かせながら
三歩進んで二歩下がる感じで進んでいきます。
一歩しか進んでいないのに四歩下がったり。
作業を進めていくうちに、忘れていたコツもだんだん思い出していきます。
そしてそんなことを10年以上もやっていると、さすがに上手になってきたなあ。
と思うわけです。
継続の力を感じるのです。
数年前と比べて効率も上がってきていて、以前より丁寧にやっていても作業スピードが速いのです。
この調子で行くと今まで遅れ気味だった作業スケジュールを取り戻すことができそうです。
あ、
雨が降っている最中にシートを広げて、ちゃんと効果上がるの?
という疑問には
「分かんない。」
としか答えようがありません。 笑