秋のはじまりはいつも雨。

毎年恒例の。

2023-09-09

田舎で農業なんかやってるとまずは天気の話から始まります笑。

「雨が多い年はみかんが不味い」なんてことが巷ではよく言われたりなんかしておりますが、今年もやっぱり雨が多いですね。

梅雨明けからお盆近くまではほとんど雨が降らなくて「このままじゃみかんの樹が枯れちゃうわ!」というくらいな勢いで雨が降らなかったのですが、台風7号の直撃を受けてからは一転して雨がちな日が続いております。

一般的に雨が多い年はみかんが不味いとか言われますが、これは年間降水量の話ではなく夏場から収穫までの期間のことで、正確には「成熟期に雨が多いと…」ということになります。つまり甘み(糖分)が光合成によって作り出される時期に陽の光が少ないと、甘みも少なくなるということなのですね。

ただ、みかんと言っても9-10月に収穫される「極早生みかん」に始まり、11月の「早生みかん」、12月の「中生みかん」、12月-年明け収穫の「晩生みかん」まで、品種によって生育期間に開きがあって成熟期も変わってきます。

9月に雨が多いと成熟期真っ只中の「極早生みかん」にとっては影響が非常に大きく、「早生みかん」はまだ挽回する余地が残っていて、成熟期の遅い「中生みかん」や「晩生みかん」はまだまだ全然大丈夫といった感じです。

雨の水分はみかんを生長させるのに役立つ反面、成熟を遅らせたり腐敗を誘発させるなどの要素も持ち合わせていますので、成熟期にはあまり雨は降ってほしくないと願っているわけですが。。

当熊野地方はずっと雨、天気予報はハズレっぱなしだ。晴れたかと思ったら雨、洗濯物を外に干したら雨、車を洗っても雨、

もう雨しか降らん。。

まあ、雨以外になんか降ってきても困るけど。

「極早生みかん」にとっては非常に厳しい環境と言えます。

じゃあ北東農園のみかんはどうなんだい?やっぱ不味いのかい?ということに関しては今のところ「例年並み」となっています。

まあ、秋の長雨とか薄梅雨とかっていう言葉もあるくらいだから昔から雨の降りがちな季節でもあるので、この時期の長雨はすでに想定内です。特段うろたえることもなく粛々と事を進めていれば何となくこのあたりに落ち着くであろうというところに落ち着きそうな感じです。

毎年恒例の。
果実の重みで下がってきた枝を吊り上げつつ、
ちいさ過ぎる実や傷付いたものを取り除いていきます。
金柑くらいの大きさ笑

地味に面倒くさい作業ではありますが、この枝釣りと摘果で全体的に仕上げていきます。

あとは台風がまだやって来るのかと残暑がいつまで続くのかが気がかりなところですが、夕方になると少しひんやりとした風も吹き始めています。