2014年2月4日
御燈祭の頃が一番寒い!ってよく言いますが、本当のようです。
そんな頃、袋掛け(正確には新聞紙で包んでます)している「ブラッドオレンジ」の様子を見てみました。
上の写真は1月の中旬、袋掛けの前に撮ったものです。
これが昨日。1ヶ月程ですっかり赤くなりました。
このオレンジはイタリア南部のシチリア原産で、果皮の色もさることながら中の果肉も赤くなります。
この赤い色はポリフェノールの一種、アントシアニンの色素で、ブドウなどに多く含まれているものです。
抗酸化作用があって美容に良くって・・・・っていうあれです。
切ってみると果肉がまだらに赤黒く色づいています。全部が着色することはないようですが、絞るとオレンジとは到底思えない赤ワイン色をしています。
なぜ今「ブラッドオレンジ」が?
最近日本でも栽培面積が広がっていますね。
これから温暖化が進むにつれて、温州みかんや現行の品種が作り難くなってきているので、もう少し暖かい気候条件でも栽培できる品種ということと、イタリア料理店などに販路があるのではないだろうかということで選ばれたようです。
「ブラッドオレンジ」実は数十年前に輸入品が入ってきていた時期があったのですが、そのときは果肉の色から
「気色が悪い!」という不本意な評価を受け、あっさり輸入がしぼんでしまったという話。
そもそも名前が「血みかん」ですから、直訳にもほどがあります。笑
そのあとイタリア料理ブームがあり望む声もあったのですが、そのときは果実に虫が入り込んでいる可能性があるための検疫問題で、イタリア産ブラッドオレンジは輸入禁止措置がとられていました。。
数年前に検疫問題がクリアになったことで輸入再開されるまでは、アメリカ産とジュースが輸入されていたようです。
知り合いのレストランからの提案を受けて
「ほくと–君、ブラッドオレンジ作れやんか?絶対売れるで!知り合いのレストランらあはみんな探しやるんさなあ!!(方言丸出しの表示ですみません)
ということで苗木を探して作り出しはしたのですが、
食べたことも見たこともない、最初はそんな品種があることすら知らない状態だったので、もちろん栽培方法なんて判るはずもなく、いちおうネーブル的な作り方でやってみたら、初収穫の直前にすべて落ちてしまうという事態。しかも原因判らず。
おまけに温暖化に先駆けたはずが先駆け過ぎたのか、寒風によると思われる果皮障害も出て、袋掛けの手間を増やして対応することになる始末。
翌年は肥料配分を少し変えたらほんの少しだけれど初収穫が出来ました。
最初に切って中身を見たときはちょっと
「うおっ!」って思ったのは本当です。
色の具合や味の基準が判らなかったので、先出のレストランに持っていって審査してもらいましたら、
「イタリアの味がする~」と大文字の合格をいただきました。
そいうことで、そんなこんなしながら数年かけて、今年は少しですが販売できるようになりました。
3月くらいからの販売を予定しています。収穫の頃ご案内させていただきます。あなたもイタリアの風を感じてみませんか!(私は行ったことありませんけど)(^_^)v
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