ブランド化はみかん産業の救世主たりうるか。

ブランド化はみかん産業の救世主たりうるか。

2016年9月13日(火)


タイトルに大きく出た感がありますが、いつものように個人的戯言に終始するはずですので、そのヒット(当たり)をしっかり踏まえた上で、気軽に読み進めていただけると有り難いです。

そもそも最初のタイトルの時点で「たりえる」のか「たりうる」のかでまずつまずき、調べるのに15分費やしております。
「なることが出来るの?どうなの??」という意味では「たりうる」が正解で、「たりえる」とか「足り得る」というのは間違っているのだそうです。

こうやって少しづつカシコくなっていくのだろうなあ。

どうかなあ。。

産地ブランドと地域ブランド。

前回「産地によってみかんの味に違いはあるのか」の続きです。

そんなこんなで、「産地でみかんの味は区別できないわ。」ということになったわけですが、今回は大雑把な県別の産地より、もう少し生産者に近づいた感じの「産地(地域)ブランド」なるものからアプローチしてみたいと思います。。

あんただれ?:「みかんです。」

出身はどこ?:「三重県です。」

三重のどこ?:「南紀ですっ。」

南紀ってどこ?:「一番下の方ですっっ!」

潮岬のあたり?:「それは和歌山です!!」

という感じで、JA三重南紀から出荷された「南紀みかん」というのが産地ブランドです。このほか生産出荷団体の名を冠した「〇〇みかん」というのもみられます。
産地を詳しく特定することで、よりどこで作られたものかをイメージしやすくしているのですね。

ちなみに、JA、出荷組合、ともに「共選共販」という性質上、「誰が作った」までの特定はしないのが通常となっています。

共撰共販

複数が持ち寄った生産物を共同で選別し、市場などに出荷する方式。
出荷量が増えるため市場での手続きが簡略化され、有利に販売できるとされている。

ちなみに個人が市場に持ち込むと「個撰共販」、個人で販売するのは「個撰個販」と言います。

これとは別に、「地域ブランド」という言葉を聞く機会が増えてきました。(話がちょっとづつ面倒臭くなってくるよー。)

地域ブランド

 その地域に存在する自然、歴史・文化、食、観光地、特産品、産業などの地域資源の付加価値を高め、他の地域との差別化を図ることにより、市場において情報発信力や競争力の面で比較優位を持ち、地域住民の自信と誇りだけでなく、旅行者や消費者等に共感、愛着、満足度をもたらすもの。
特許庁では2006年10月27日、地名と商品・サービス名を組み合わせてブランドとして活用する地域団体商標(地域ブランド)の登録の第1弾を発表。

「産地ブランド」を、「県がお墨付きを与えたブランド」であるとアピールして、地域振興に繋げようということです。
三重県では「みえブランド」という名称がついていて、「南紀みかん」が地域ブランドとして認定されています。

インターネットなどで美味しいみかんを探していると、やたら出てくるこの「ブランド」というワード。実は単なる「商標」という意味なのですね。

ブランドというと「高級」とか「他とは違う」といった「ブランド品」というイメージがありますが、お客さんがイメージするというよりは、ネーミングをつける側、つまり売る側がが先に高級をイメージしちゃってる感が強く出ちゃってしまっちゃってます。

現実には「地域ブランド」定義にある「比較優位」だとか「満足度をもたらす」ことにはあまり繋がっていなくて、観光客がおみやげを選ぶ時の目印にはなるけれど、美味しいみかんを探しているお客さんに対してはたいして意味を持つものでないのです。

というわけで「地域ブランド」も味の見分けには役に立たないということになります。

こんなこと書くと怒られるかなあ。

なかなか美味しいみかんを見つけるのは難しそうです。

続く。(え、続くの?)

不定期ですけど。

あ、ちなみに今が旬の「目黒のサンマ」は地域ブランドではないそうです。